森田療法のご紹介
森田療法は、社会不安障害、強迫性障害、パニック発作、慢性うつ病に効果があることが証明されている心理療法です。
森田療法は、すべての人間が持つ自然治癒力に訴え、人々が不安や恐怖を自然な感情の一部として受け入れ、日常生活の中でより建設的で願望を実現する方法で自分の特性や可能性を活用できるように支援します。
森田正馬医師(1874-1938)
簡単な歴史と森田療法の基本理念
森田療法は、東京慈恵会医科大学精神医学教室の初代教授である森田正馬博士によって1920年頃に考案され、ヨーロッパやアメリカの他の精神療法とは独立して発展しました。
森田療法は、不安のメカニズムとその治療方法の理解において非常にユニークです。森田療法の基本的な考え方は次のとおりです。
1) 森田療法では、不安は人間が誰もが持つ自然な感情の一つであると考えています。
2) 人々が不安にとらわれていると、注意と感覚の悪循環が生じます。
3) 極度の不安に苦しむ人は、自分の人生に対して強い願望を抱いている人です。
4) 症状主導の生活から抜け出し、自分らしく生きるためには、症状の発症につながったこれらのパターンと自分自身の特徴的な傾向を調べる必要があります。
5) 彼らは、自分の人生で望んでいることや望んでいることの実現に努力する必要があります。 したがって、逆説的ですが、症状に左右される生活から離れることができ、生活の満足度や幸福度が高まります。
森田療法では、人が不安になるのは、うまくいきたいという欲求と、失敗するのが怖いからだと考えられています。願望が大きければ大きいほど、不安も大きくなります。森田療法では、不安と良い人生を送りたいという人々の願望は表裏一体であり、どちらも人間にとって自然な感情であると考えられます。このメカニズムを理解することで、クライアントは注意と感情の激化との間の悪循環から抜け出すことができます。
3) その結果、症状に根ざした不安や恐怖を取り除こうとするのをやめ、これらの感情を自然な感情として受け入れると、人々は症状が良くなります。
森田療法では、患者さんは不安をありのままに受け入れ(これを「あるがまま」といいます)、自分の特性や可能性を活かし、実際の私生活や社会生活の中でより良く生きたいという願望を実現することを学びます。不安を完全に取り除くことは、自分自身のためにできる限り良い人生を送りたいという願望を否定することにつながる可能性があるため、人々にとって最善の利益とはなりません。